コトブキヤからリリースされている架空戦闘機のキット『ADF-01 〈For Modelers Edition〉』（フライトシューティングゲーム『エースコンバット』より）を製作しました。元の機体の全長が24mの機体で、1/144スケールで全長約168mm。手のひらサイズの小柄なキットですが、翼は薄く作られていて精密感は抜群です。パーツ数が少なく一般的な透明な風防（キャノピー）もないため、塗装と組み立て工程で迷うことがありません。戦闘機モデルの入門としても最適なキットです。塗装時の注意点は後述します。
このキットには〈For Modelers Edition〉と銘打ってある通り、もう一つ無印の同型のキットがありますが、そちらは塗装済みキットです。今回は、塗装と水転写式デカールの貼り付けデモンストレーションをメインに作業するため、モデラーズエディション（＝灰色の成形色）を選びました。
AMPコーションデカール 初使用例
エンブレムのデカールは、キット付属の「ラーズグリーズの英雄」を使用しています。今回はデカールのデモンストレーションのため、コーションマーク類はキット付属のものを使わずに、新作のAMPコーションデカールを使いました（冬季発売予定）。このデカールは主に小スケール向けの設計です。小さな模型を緻密に作って、巨大に見せる趣向が好きな方には、特にオススメで、スケール感をより強調できる楽しいデカールです。今作例でも、小柄なキットながら元の大きさを想定させるような精密感が出せました。
ADF-01 塗装・組み立て時の注意点
エンジンのカウルG14・G15はもとからパーツの合いがシビアで、ラインを合わせるように組むとパーツに無理に力がかかった状態になります。きれいに組むには、仮組み時に干渉部分をしっかりと削っておく必要があります。
また、機首と機体の接続部は、スライドしてはめ込む構造です。塗装時には、接合部に塗料を乗せないほうが良いです。塗装してしまうと、本来の位置まではめ込めなくなりますので注意が必要。
（塗装後でも調整は可能。干渉部の塗膜を削り落としたら奥まで入りました）
金型の都合で一部マイルドになっている凹モールドが数か所あったので、ラインスクライバーCS 0.08mmで彫りなおしました。ひと手間加えることでスミ入れがシャープに決まります。
使用デカール
- キット付属デカール 「ラーズグリーズの英雄」のエンブレムデカール
- 1/144 AMP01 コーションデカール ホワイト（1枚入）AMP01-144-OWH
- 1/144 AMP02 コーションデカール ホワイト（1枚入）AMP02-144-OWH
- 1/144 AMP03 コーションデカール ホワイト（1枚入）AMP03-144-OWH
- 1/144 AMP02 コーションデカール グレー（1枚入） AMP02-144-OGR ※対空ミサイル/ミーティアBVRAAに使用
使用塗料
本体 ライトグレー1
[G]EXホワイト：30% [C]タン：30% [G]EXブラック：20% [G]艦底色：20%
本体 ダークグレー1
[G]EXブラック：40% [G]EXホワイト：20% [C]艦底色：20% [EX]タン：20%
本体 ダークグレー2
[C]マホガニー：80% [G]EXブラック：20%
本体 ダークグレー3
[G]レッドブラウン：40% [G]ブラック：35% [G]ホワイト：25%
本体（ランディングギア・ハッチ裏・内部ウェポンなど）ライトグレー2
エナメル[T]ホワイト：50% [T]ライトグレイ：50%
本体（排気パドル）
[G]ガンメタ
キャノピー（センサー）
エナメル [T]ホワイト：60% [T]シアン：40% [T]ジャーマングレイ少々
翼下ウェポン ホワイト
[G]ニュートラルグレー１
編隊灯 イエロー
[C]GX203 GXメタルイエロー
スミ入れ
[T]スミ入れ塗料 ダークブラウン
[T]スミ入れ塗料 ブラック
[C] = クレオス
[G] = ガイアノーツ
[T] = タミヤ
完成写真
空をバックに撮影した写真は、[箱庭技研]ジオラマシートNEO DSF-013N (FREE)航空機 上空セット 2枚入を背景に使用しました（クリアスタンドは画像処理で取り除いています）。
ジオラマシート使用時は、広角レンズだと背景が切れてしまうため、焦点距離85mmから105mmのレンズを使うと、被写体から背景紙がはみ出すことなく撮影できます。
大きさ比較
全長約16cmの小柄なキット。クリアスタンドが付属します。
使用キット
コトブキヤ ACE COMBATシリーズ ADF-01〈For Modelers Edition〉
(C)ACE COMBAT™Series & ©Bandai Namco Entertainment Inc.
