ハイキューパーツの公式ブログ「テクニカルガイド」

陸上自衛隊07式-III型戦車 なっちん改造「ななろく」塗装編

07式の「なっちん」と、その旧式06式の「ろく」のパーツを組み合わせて「ななろく」というキットバッシュ機体を作りました。なるべく加工をしない簡単な工作で作ったので、真似していただけると嬉しいです。工作編に続いて今回は塗装編です。

スプリンター迷彩のおさらい

スプリンター迷彩用マスキングシール(計4枚入)を使用して塗装します。あらかじめカット済みのマスキングシールなので「形」についてはある程度の良好な結果が担保されていますが、色については色の選択と調整が必要です。迷彩塗装用の色の調色テクニックでロジックを説明していますので参考にお願いします。

いずれもガイアカラーを使用。[G]表記

薄グリーン[G]ライトグリーンを塗装します。

※記事作成時点では販売が休止されています

1色目を乾燥させた後に、スプリンター迷彩用マスキングシールをはみ出すように貼ります。

濃グリーン[G]ライトグリーン:60%[G]ニュートラルグレー4:40%の混合色を塗装。

グレーを混ぜたので、ほどよく彩度と明度が落ちています。

完全乾燥前にマスキングシールを剥がします。完全乾燥前に剥がすのは、色の境目・際を綺麗に仕上げるためです。

この2色をまたがってデカールを貼りたい場合はクリアの吹き付けが必要です。デカールが塗膜の段差の影響を受けて、デカールの表面にも段差が出てくるためで、目立たなくする目的でクリアを吹き付けます。

思うような結果が得られなかった場合、調色からやり直します。概ね色の差が大きすぎる場合なので、グレーの量を調節します。

実践編①

なっちんの肩のシールドパーツを塗装します。模様が定間隔で揃うと、迷彩的に格好がよくないので、周囲にはみ出すように貼ります。

薄グリーン[G]ライトグリーンを塗装・乾燥後にマスキングシールを貼りました。

濃グリーン[G]ライトグリーン:60% [G]ニュートラルグレー4:40%の混合色を塗装。

完全乾燥前にマスキングシールを剥がして完成です。色をまたぐようにデカールを貼る予定なので、段差を緩和するためにクリアを吹き付けます。

実践編②

画像のように複数のパーツで構成されている部位の場合は、組み立てた状態でマスキングを行います。
バラバラの状態でマスキングすると、パーツ間の模様が合わなくなり、組み立てた時に迷彩塗装感が得られません。

分解後のパーツに合わせてマスキングシールをカットし、それをパーツとパーツを跨ぐように貼ります。

部位全体のマスキングが完了したら仮組みしていた部位を分解し、迷彩塗装を行わないパーツ(フレームなど)を省いて塗装します。

分解して塗装することで細部も塗装しやすいです。

別々に塗装してから

再度組み立てると、うまく模様がつながります。

実践編③

大きなパーツでも方法は同じです。組み上げ>マスキング>分解で塗装していきます。

実践編④

頭も複数パーツからできているので、側頭部も模様をつなげます。このまま塗装すると細部の塗装がしにくいので、分割線でカットして再度マスキングシールを貼り付けました。

左側も同じ用に加工しました。

分解して再度組み上げたところ。

胸部の塗り分け

塗り分けなくてもあまり目立たないアクセントですが、説明書通りに塗り分けをしました。

ニュートラルグレー1を塗装→マスキング→ライトグリーンを塗装する工程です。

円形マスキングシールS 1.8mmの上下をカットすると形が合いました。

この写真の後に迷彩模様も塗装。くぼみを中心にエナメル塗料のジャーマングレーで塗装して、不要な塗装部分を同溶剤で拭き取っています。

次回は完成編です。

使用キット

・陸上自衛隊07式-III型戦車 なっちん

・陸上自衛隊06式-Ⅲ型戦車 ろく[カスタムVer.]

©moi72