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小さなメタルパーツの接着方法

コニシのアクアリンカー

とっても良い接着剤を見つけたので、販売開始します。コニシのボンド、アクアリンカーといいます。

以前は同社のGクリアをエナメル溶剤で糸引きがないまで希釈して使うのを推奨していたのですが、なんとか薄めないまま使える接着剤はないかといろいろ取り寄せましたら、いいタイミングでアクアリンカーが発売されたわけです。

使う上での注意点もあるので、あとで記述します。

実例を交えて紹介します

まず使った道具は

  • アクアリンカー
  • 面取ビット5mm
  • ピンバイス+ドリル刃1mm
  • プラ板(あらかじめ見やすいようにサフを吹いています)

ちなみに推奨しているのは、3mm以下のメタルパーツ。つまり最大でもデュアルパイプ3mmの固定くらいですね。バーニアの接着には瞬間接着剤+硬化促進剤の方が強度があって良いと思います。私はもっぱら瞬間クリアパテを使っています。

折角なのでマスメツールも使います

以前スチールボールは最近の流行か?という話をtwitterでしたことがありますが、私が覚えている限りではFSS系のガレージキットのモールドを交換するのに、10数年前にされているのを雑誌で見たことがあります(詳細不明)。

スチールボールがいいところは、形状がきっちりしているところですかね。沈頭のリベット風モールドを入れるときには、他に代用品が思いつきません。

さて、マスメツールで開けたいところにアタリを付けました。

シールドとかの四隅にリベットを打つところを想定しました(とか言いながら菱形にしちゃったんですが)

穴を開ける時は0.1mm大きめが目安

0.1mm小さいのに押しこんではめればOKという話もありますが、あれは危険です。理想は、0.1mm大きい穴に接着剤で固定です。今回は1mmのスチールボールを使うので、0.1mm大きい1.1mmのドリル刃を使うのが本当はいいんですが、1.1mmは大きなホームセンターでないとあまり手に入らない(700円くらい?)ので1mmでやります。ポイントは1mmをちょっとこねて、1.1mmくらいに穴を広げることです。1mmで貫通させた後に、出し入れしてやると調度良いと思います。

面取りするとディテールが増える

もし、目指すディテールが穴の上にディテールが乗ってる、いわゆる釘みたいなのだと、現行のHDリベットシリーズを使ったほうがいいと思います。スチールボールが得意なのは、面とツライチの沈頭です。で、どっちもやってみたので見てください。

右側が面取りビットで削ったものですね。45度で面取りができるツールです。

いよいよ接着剤の出番です

セオリー通り接着剤は紙とかの上に出して(写真はペーパーパレット)、爪楊枝等で少量塗布します。

つけすぎは厳禁ですが、拭き取れるので安心です。エナメル溶剤を綿棒に少量付けてこすりとります。

ここでキツいサイズでやってると

出だしの方に書きましたが、注意点です。Gクリアのときもそうだったんですが、エナメル溶剤で拭きとるので、1.0mm+塗膜に1.0mmを埋めこむと、運が悪いとピシッって割れちゃうんですね。なので、気持ち大きめに開けるのがポイントです。

もちろん塗装もできます

仕上げによるとおもうんですが、最後にエナメル溶剤やパステルでウェザリングをしたい人は、シルバーが浮いちゃうんで問題なんですが、埋め込んだ上からでも塗装ができます。

今回白いプラ板だったので塗装の工程が逆になってましたので、スチールボール取り付け時の工程をおさらいです。

  1. 穴あけ
  2. スチールボールのフィッティングチェック
  3. スチールボールの取り外し
  4. サフでチェック
  5. 塗装
  6. クリアコートやデカールなど
  7. メタルパーツ接着

で完成となります。工程を頭にいれてやらないと、スチールボール部をグロスに仕上げるつもりがマットコートしてしまうなど、初歩ミスもしてしまいますので、よく工程を考えておくことが重要です。

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