ハイキューパーツの公式ブログ「テクニカルガイド」

便利に使えて精密感アップ。GLEP(ジーレップ)。

貼るだけで簡単ディテールアップ

フレームアームズ白虎ピクセル迷彩仕様。第3回はGLEP(ジーレップ)を使ったディテールアップする過程を紹介していきます。
気になる箇所の目隠しや、細かい箇所の塗り分けをGLEPを貼るだけで簡略化したりと幅広い用途に使用することができます。

ちなみにGLEPは
Gateless Etching Parts
の略字でハイキューパーツの商標です。
※一般的に、プラモデルのゲートに相当する部分はゲートではなく、ブリッジと呼ばれます。

作例ではGLEP-05を使用しています。

用途その1:合わせ目を隠す


白虎の特徴的な球体関節はモナカ構造になっています。
この部分の合わせ目を消して塗装するのはちょっと手間がかかりそうだな。と思ったので未加工&軸部分は未塗装で済ませています。
軸の天井部分にGLEPを貼り、合わせ目部分を隠すことにしましょう。


GLEPの最大の特徴は”ゲートレスエッチング”仕様であることです。
エッチング用ニッパーなどの特別な工具は必要なく、パッケージから出したら即使用できるとても便利なパーツです。

表の保護シートを剥がし、メタルプライマーを吹いてから球体関節と同じフレームグレー(ニュートラルグレー4)で塗装します。

なお、使い残しにはシートごとエアブラシでラッカーシンナーを吹きつけて塗料をを落としてしまえば再利用もできます。プラパーツと違い、シンナーに侵されないエッチングパーツならではの利点もあります。

今回はハーフエッチングで刻み込んであるディテールにエナメル塗料でスミ入れまで済ませておきました。


接着にはハイグレード模型用セメダインの出番です。
マスキングテープの上に少量出したセメダインをピンセットの先端で軽く掬い接着面に盛ります。ピンセットに残ったセメダインをキムワイプで拭ったら今度は塗装したGLEPを摘み、接着面にそっとのせましょう。


GLEP貼り付け前後の比較です。GLEPを貼り付けただけなのですが、見た目には大きな差がつきました。


同様に以下のような使い方もあります。

脛の凹ディテールには真ん中を横断する合わせ目があります。
このような凹ディテールの底面部分の合わせ目を綺麗に処理するにはかなりの労力が必要になります。

ここは上記と同様にGLEPを利用して簡単に処理してしまいましょう。

脛パーツ表面の合わせ目は基本に従って接着剤で処理します。

凹ディテール部分はC面部分を面取りビットで処理し、底面部分にはGLEPを貼り付けて合わせ目を隠してしまいます。

用途その2:塗り分けの簡略化


白虎の脚部装甲にはボルト風ディテールが成型されています。せっかくなので塗り分けたいところですが、奥まったところにあるので手間がかかりそうです。
こういった箇所にフレーム色に塗装したGLEPを貼っていきます。


GLEPを貼り付けると画像のようになります。今回は完全なポン付け(全くの無加工、GLEPを貼り付けただけ)ですが、貼り付け面のディテールは、ゴッドハンドの「スピンブレード」などで削り落しフラットにしておくと、プラパーツとGLEPの親和性が上がり、より自然な感じになるでしょう。

用途その3:後ハメ加工に使用する

過去に制作した白虎と同じく、今回の白虎も合わせ目処理の都合で キットでは挟み込みになっている部分の軸を新造・別パーツ化して後ハメ加工を行っています。

加工内容の詳細は過去の白虎の記事を参照。
「白虎」TR3デカールでカスタム・塗装例

軸パーツを未塗装のまま組み立ててから、露出する部分にGLEPを貼り付ければ、軸隠しを兼ねたディテールアップができます。
軸を未塗装で済ませられれば、組み立て時に塗膜が剥がれたり、パーツが割れたりすることを避けられるという利点があります。

GLEPを貼り付けるとこのようになります。

GLEPが装甲と面一になるように、あらかじめGLEPの厚み分(左右で0.6mm)軸を短く作ってあります。また面取りビットでC面取りもしておきました。

加工前の状態がこちら。
(キットに元々あった〇ディテールは瞬着パテで埋めました)

同様にひざの関節カバー部分も軸を新造して、GLEPで蓋をしました。

このように、単純に貼り付けて使う以外にも工作と組み合わせて利用するなど様々な使い方が可能です。

GLEPには丸型以外もあります

今回利用した丸型(GLEP-05)以外にも、形状やハーフエッチングで彫刻してあるディテールの形状違いなど、多彩なラインナップを取り揃えています。

画像はGLEP-01
”Bezel For Hole”タイプ

フレームアームズ
白虎

© KOTOBUKIYA