ハイキューパーツの公式ブログ「テクニカルガイド」

工作編 ヘキサギア「アビスクローラー」

ヘキサギアの装甲を塗り替えた簡単カスタム機

ヘキサギアの外装部分のみを色変え&デカールでカスタムしたお手軽作例です。

シオマネキ型なのかな?

シオマネキっぽいデザインから、各所で「カニ」と呼称されているこの機体。
パッケージの中にはランナーがみっちり詰まっていました。

早速組み上げてみましたが、フレーム部分はパーツ点数と可動部位がたくさんあります。そのため、今回はガンメタリック成型のフレームを無塗装で仕上げて、完成後も塗装はげを気にせずグリグリ動かせる完成品にします。

動かすと剥げたり割れたりしそうなので

下地処理の手間も省けて良いことずくめ!

基本工作 フレーム組み上げ

フレーム部分は基本的に無加工です。
ゲート跡が目立つので切り出しは慎重にしました。ランナーからパーツを切り出す際は、ニッパーで二度切りしてパーツを切り出します。解説は(株)ゴッドハンドさんの解説がわかりやすかったです。

ゲートを残さずきれいに切りたい!

逆R部分のパーティングラインの処理の仕方

ラインスクライバーというからには線を罫書くツールなのでですが、刃の背中にも刃付けしてあり、この丸みが意外に便利です。

役に立つシーンは?

・パーティングラインけし

・ピンあと消し(射出成形の押出ピン痕)

刃が直線だと上手くパーティングラインが消えなかったり、消している途中で余計に傷をつけてしまったりというトラブルがありますが、丸刃ならちょっとずつ削れるので安心。オススメです。

新導入!サンドブラストで表面処理

ゲートとパーティングラインを紙やすり#320と、神ヤス!#240で処理し終わったパーツ群を、サンドブラストで処理しました。使ったメディアは白色アルミナの粒度#220です。(キャビネットをタミヤのロゴシールでデコっています)

面倒な表面処理を短時間で済ます手段として導入してみました。結果は良好ですが、制約もいろいろあります。

(元より室内用ではないと思われます)筐体の角をシリコンでシーリングをし直したり、エアダスター用のエア配線を引き直したり、粉塵を吸う掃除機を新たに取り付けたり、動かすまで想像できなかったトラブルが多数あります。また、メディアの種類によっては色が転移してしまうものがありますので、模型に使うには白色のものが良いようです。

220番の粒度メディアですが、プラスチックに使った場合、仕上がりは600−700番程度です。ゲート処理後にサンドブラストして塗装します。ゲート処理が甘かったところなどは段差などを修正してから再度320番>400番>サンドブラストで塗装に入れます。

細かなパーツの奥まった部分など、塗料の乗りが非常に良くなります。

しっかり筐体をシーリング、掃除機で常にダスト吸引していないと部屋がザラザラになりますので部屋の中で使うときには周辺環境の準備も必要です。

ただし、しっかりシーリングすると、筐体内の空気の行き場所がなくなるため、それと同じ勢いで吸う掃除機が必要です。その掃除機から出るダストエアーはメディアを吐き出さないようにする必要があります。内圧の調整が正直大変です。

サンドブラスト後のパーツは超音波洗浄機でよく洗浄し、下地のサフ塗装を行います。一見洗浄しなくても良いような見た目になりますが、パーツに食い込んでしまうメディア(粒子)もあるので、洗剤+水洗浄しただけでは落ちませんでした。歯ブラシなどで届く部分はいいですが、届かない部分を研磨したいわけでして、ちょっと困りものです。超音波洗浄機が役に立ちました。

サンドブラストの使い所

錆びた工具の錆落とし、塗装済みフィギュアや塗装を失敗したものの塗装落としなど、付着したものを「落とす」シーンではとても役立ちます。

持ち手(ペインティングクリップ)で挟める部分が見当たらないパーツには、ペインティングニードルを使います。0.5~0.8mmくらいのドリルで開けた穴にニードルの先端を刺しこむだけです。先端の表面には凸凹加工が施してあるのでパーツが引っかかってエアブラシでの塗装でもパーツが飛んでいかないようになっています。

丁寧にヤスリをかけました という話でした。

以上で工作編は終了。次回は塗装編です。


ヘキサギア
アビスクローラー

© KOTOBUKIYA