ハイキューパーツの公式ブログ「テクニカルガイド」

面取りカップビットの使い方

プラバン工作をする人はこれで捗ります

名前を聞いただけではいまいち使い方がわからないと思いますので、まずは写真で。

今ある面取りビット(五角形のとんがりコーンみたいな)を中凹みにしたビットです。

宝飾工具の種類でもとは金属の頭を丸めたりするのに使います。対金属の場合は消耗品になるのですが、プラ相手だとおそらくずっと使えます。

刃物なので錆びます。時々クレ556などで手入れをしてやると工具が長持ちします。元の名前はただの品番なので「面取りカップビット」としましたが、工具店などでは違う名前で販売されているかもしれません。

 

実際に使ってみますよ

これがプラバン工作でどういう時に役立つかというと、プラ棒やプラパイプでディテールを作るときに、あの変な違和感がなくなります。

普通はプラ棒でも、ニッパーでカットして紙やすりで面を整えて、という具合なんですが、どうしても取ってつけた感がでてしまいますよね。で、次の段階になるとカッターなどで角を落としてやる(面取り)してなじませるんですが、数が多いと角度が揃わなかったり、めんどくさかったり。。。

 

それを解決する

この工具は、被切削物より1ミリ大きなビットを使います。なのであらかじめ普段使うサイズを見て揃えておく必要があります。

 

これは内径3ミリ。今から2ミリのプラ棒の先を面取りしてみます(半円になるのでは、、という疑問はあとで解説します。よーーーーーく見ると円弧です)。

 

カットします・・・・。

 

断面はガタガタなのでまずは平面になるようにヤスリがけします。

 

リタックスティック(タミヤ社フィニッシングペーパー貼付け)を机にベタ置きしてヤスリがけすれば直角が出せます。

 

この状態までやったら、次に面取りカップビットの出番です。

 

突っ込んでグリグリグリグリ。左右対称に削れるように同軸上で回すことがポイントです。

 

加工後です。わかりにくくなりましたが、わかりやすくなるように黒サフを吹いて見ました。わかりにくい・・。

 

もう一回ほど面取りカップビットの中にいれて削って見ました。こんな感じで削れます。これを10本やらないといけないと流石にカッターで削るのはムラがでるのでこういうツールが役立ちます。

あと、切削面もカッターに比べてビビリがないので綺麗ですね。この面取りをすることで取って付けたようなプラ棒感がなくなります。

タンクに見立てたりできて丸プラ棒は楽しい。

 

次はプラパイプ

次は4ミリのプラパイプの外面を面取りしてみます。

先ほどのプラ棒と同じく、直角を出すために、切断後にリタックスティックでヤスリがけしました。

 

カスが溜まってきましたが、歯ブラシで掃除できます。これは5ミリの面取りカップビットです。

 

切削後に黒サフを・・・・吹いたんですがね。

 

もう一回削るとどういうふうに削れるかよく分かりますね。1ミリ上のサイズで削るのがポイントです。

 2D上で検証してみましょう

まだ3DCADに慣れていないので2Dですみません。実寸等倍で画像を作って見ました。上の半円が面取りカップビット、下がプラ棒です。1ミリ大きいサイズと使った場合と、3ミリ大きなサイズを使った場合です。

 

次は削ったプラ棒の拡大図です。

実際にはブレや角度の違いで多少変わってきますが、1mm上のサイズを使って欲しいというのはこういう理由からです。

やってみてないですが、2mm上だと間の45度くらいになる気もします。

 

面取りカップビットは中にカスが詰まりやすいのでこまめに歯ブラシなどで取り除いてあげることが必要です。粘度の高いパテ類は特に詰まりやすいのでご注意ください。