ハイキューパーツの公式ブログ「テクニカルガイド」

マルットイズ「TAMOTU Type-S」工作・塗装編

今回の製作で、9体目となるTAMOTUです。
Typs-Sは「塊感」という言葉が似合うガードロボのようなパーツで、ペイント弾なども装備しています。
公式サイトなどで見る印象とは異なり、実際に組み立ててみると、しっかりとした重量感があり、まとまりのある印象を受けました。

塗装を行う方は多くないかもしれませんが、全パーツの合わせ目を隠して塗装すると作業が非常に大変になります。
例えば、両肩のドローンは、上下の合わせ目を隠すと塗装の難易度が上がってしまうため、上下分割の状態で塗装するほうが良いかと思います。

いつもの基本的なところ

脚と頭は目立つ場所なので、丁寧に作業します。

ノーマルTAMOTUでもおなじみの脚パーツ。足のカバーの合わせ目後に隙間ができているので埋めます。

左は溝が深いので低粘度瞬間接着剤。右は溝が浅いのでホルツ「筆塗りパテ」を使っています。どちらもわずかに引けるので、乾燥後にまた削ってチェックします

パテでの補修が完了しました。

ヘックス迷彩塗装

ミリタリー感を感じさせたいので、ミディアムブルーを混ぜた色を使っています。

①ニュートラルグレー2
②ライトブルーグレー(ニュートラルグレー2 55%
 ミディアムブルー45%)

※下記の例では省いていますが、間にクリアを薄くでも吹いておくとコンパウンドを使った修正が楽にできます。

①ニュートラルグレー2を全体に塗装したあとに、マスキングします。この2つの装甲は隣り合う関係なので、繋がりを意識させるように模様も分割して貼っています。

全体に貼り進めました。別の工程で塗装しますが、前側の装甲にも模様が到達するので、こちらもまたがるように分割します。

調色した②ライトブルーグレーを全体に塗装します。

完全乾燥前に剥がせば完成です。

ほかの場所も迷彩塗装

1パーツに模様が収まると窮屈な印象になるので、分割線をまたがるように貼ります。

赤いラインを塗装したい

瓶のままの色でちょうど好みの色が合ったのでヘキサギアカラー「ヘキサレッド」を使います。下地の影響を受けやすい塗料なので、ラインを塗るところは薄い灰色を下地に塗装します。

ヘックス模様の上に直接ヘキサレッドの塗装テストをしました。下の塗料の濃淡が影響してしまうので、下地にグレーを塗装することにします。

まっすぐで定幅のラインを塗装するために

完成図。

まっすぐで定幅のラインに塗装するために、最初に目印として5mm幅のマスキングテープを貼ります。その縁に1mm幅の細いマスキングテープを貼ります。

真ん中の目印のマスキングテープを剥がします。

周囲をマスキングします。

下の模様の明度差が赤ラインに影響するので、単色になるように薄いグレーを塗装しました。

ヘキサレッドを塗装します。

完全乾燥前に剥がして完成です。

水平線ラインを塗装するには?

完成図。

※TAMOTU-Sの色が変わっているのは予備のキットを使ったためです。

組み上げた状態で、パーツに水平線書き入れます。今回は水で落とせる水性塗料鉛筆を使いました。

銀色の器具は鉛筆トースカン(道刃物工業)。水平線を入れるための道具で、高さはネジで調整できます。

もともと「トースカン」は金属加工などで使うもので、ケガキ針などが付いていますが、模型用途だと直接ケガくことは少ないため、鉛筆のホルダーが付いている同商品がオススメです。

3次元曲面を持つパーツなどは、この方法が有効的です。ライン幅は7mmにしました。

鉛筆線を目印にタミヤの曲線用マスキングテープ2mmを貼ります。

周囲もマスキングしてから塗装します(視認しやすいのでグレーを塗装しています)

残った線は水やぬるま湯、水で落ちない場合は消しゴムなどで消します。

完成。

塗装の段差をライン面に影響させたくない場合は、クリア→2000番で削るを繰り返して平坦にしておく必要があります。

吹付け塗装時に塗料が漏れていたため、コンパウンドを付けて落としました。マスキングの合間にクリアを吹いておくと、削れる層(犠牲)が厚くなるため、下の塗料まで削ってしまうトラブルが減ります。

楽しいデカール貼り

組んだらほぼ見えなくなるのですが、ペイント弾はピュアオレンジに塗装して、デカールを貼りました。艶あり状態で塗装しておくと、デカールのシルバリングが減るので後工程が楽ちんです。

1/100 RB03 コーションデカール ワンカラーホワイト(1枚入)

蜂の巣みたいな模様なので、「08」を貼りました。

ステンシル系デカールを貼るとミリタリー感が増します。

DZナンバーデカール ホワイト(1枚入)

失敗 組み上げ時の補修

プラモデルあるあるですが、塗装したパーツを組み合わせてる途中に干渉して塗料が剥げてしまいました。

仮組み時に気がついて、AかBを削って塗装で厚くなった分の隙間を設けておくべきところです。

Aを削るのは大変なので、Bを削ることにしました。一度、塗装まで削って塗装をやり直します。

補修後。

次は完成編です。

使用キット

コトブキヤ マルットイズ プラモデルシリーズ
TAMOTU Type-S


©MARUTTOYS