HTボルトのリリースに合わせ、このキットを製作しました。今回の制作では基本的な工作を中心にし、HTボルトの取り付け加工を加えたのみです。また、ガイアノーツから発売されているボトムズカラーを使用することで、劇中のイメージにより近いカラーリングが可能となっています。
さらに、塗装の際に役立つ工作や、HTボルトを埋め込む際に便利なテクニックも合わせてご紹介します。初心者から上級者まで、少しの工夫で仕上がりが大きく変わるポイントを取り上げていきますので、ぜひ参考にしてみてください。
塗装で楽をするために
塗装時のマスキング作業を減らせるので、この加工はおすすめです。
肩のパーツはJ1・2と、I8・9は塗装してから組みたいので、磁石を使った接続方法に変更しました。
J1・2の軸部分を切り飛ばしてから、直径4.0mmのネオジム磁石を埋め込みました。殻側のI8・9も同じ磁石を埋め込み接着します。
磁石で脱着できるように変更されて、塗装しやすくなりました。割れやすい部品なのでもうひと工作加えます。
2パーツの接着するときに接する面積が少ないと、経年劣化や殻形状のパーツを取り付ける時に、塗装面が割れてしまうことがあります。
防止のために、裏側からアロンアルフア光で樹脂を盛って固定しました。
これは瞬間接着剤の一種ですが、紫外線で硬化を促進することができます。ライトで硬化させずに放置しておくと、白化します。付属ライトで必ず硬化させましょう。
頑丈に固定できました。
左右対称にはマスメツール
左右対称の位置にHTボルトを取り付ける作業です。目測で穴を開けると位置がずれてしまい、精密さが損なわれてしまいます。そこで、パーツの座標を正確に決めるために便利なのがマスメツールです。画像のように、基準点から一定の位置にガイド穴を開けることができます。ケガキ針で印をつけた位置に、直径0.5mmのドリル刃で穴を開けます。
ボディーとボルトは別々に塗装し、その後で固定・接着します。HTボルトの足の直径は0.5mmです。直径0.5mmのドリルで穴を開けると、実際の内径は約0.55〜0.6mmになります。この余分な隙間が接着用の糊代となります。特に、エナメル塗料でウォッシングなどのウェザリングを施す場合には、余裕を持たせることが重要です。余裕がないと、接着や埋め込み時に割れてしまうことがあるため、必ず余裕を持たせて穴を開けてください。
ココはやりやすい
リベット風ディテールがもともとある場所は、取り付け位置があらかじめ分かっているので簡単です。すべて削り取った後、ケガキ針で中央に印をつけてから穴を開けます。
ボディーとボルトは別々に塗装し、その後で固定・接着します。
凹みは埋めてから
写真の長方形の箇所にHTボルトを埋め込みたい場合、そのままでは凹みにボルトが収まらず、見た目が良くありません。まず凹みを埋めてから、取り付け用の穴を開けてボルトを埋め込みます。
小さな凹みは、低粘度の瞬間接着剤で埋めるのが一般的です。プラサフ塗装後に素材の境界線が目立つ場合は、ラッカーパテなどで修正します。
HTボルトの塗装
HTボルトに限らず、足がある小物リベットパーツの塗装は、プラ板などで治具を作り、一気に塗装します。画像の例では、0.5mmのプラ板を使い、穴にパーツを差し込むと下部の両面テープで固定される仕組みです。重要なのは、塗装後に底面も塗装されるよう、少し隙間を開けた状態で固定して塗装することです。
脱脂・洗浄後、メタルプライマーで下地を塗装し、その後ガイアノーツのジャーマングレーで仕上げました。
ターレットレンズの塗装
塗装レシピ
塗料はガイアノーツからリリースされているボトムズカラーをメインに使用しています。
・スコープドッグの濃いグリーンです。
[GB]AT-04 パープルグレー
・スコープドッグの頭部ターレット、アンテナや関節部分に使用されているグレーです。
[GB]AT-05 ダークブルー
・スコープドッグの武器本体等に使用されているブルーです。
[GB]AT-03 ブルーグレー
・スコープドッグのバイザー、腰部アームパンチ用マガジンに使用されているグレーです。
説明文はボトムズカラー解説ページより引用
メインカラー
ほか使用塗料
[G]EXホワイト
[G]EXブラック
[G]EXシルバー
[G]ライトグリーン
[G]ニュートラルグレー5
[G]ジャーマングレー
[T]ジャーマングレー(エナメル塗料)
[T] = タミヤ
[G] = ガイアノーツ
[GB] = ガイアノーツ ボトムズカラー
[R] = ロックペイント
使用デカール
1/100 RB03 コーションデカール ワンカラーホワイト(1枚入)
完成写真
©サンライズ ©moi72
コトブキヤ 陸上自衛隊07式-Ⅲ型戦車 なっちん[スコープドッグVer.]