ハイキューパーツの公式ブログ「テクニカルガイド」

メタルパーツの塗装法

ガイアノーツのガイアマルチプライマー

ガイアノーツから品質のよいプライマー「ガイアマルチプライマー」が販売されましたので、使い方も兼ねて紹介します。今回発売されたのは、「マルチ」なプライマー。ミッチャクロンの名前で染めQテクノロジィ(旧テロソン)から発売されていたので使ったことがある方が多いかもしれませんが、何でも密着させるすごいプライマーです。それの模型用バージョンといった位置づけですね。

さて、実例を交えて使い方を紹介します。メタルパーツを塗装する人間にとっては待ちに待ったプライマーなわけです。

が、注意点もいくつかありまして、順を追って紹介します。

お題はWSC KIMERA 13

実はこれを作ってる人をまだ見たことがないので、みなさんの押入れの中で死蔵されているのではないかと推測しますが、ワンダーショウケースで選出された、射尾卓弥(名前が当時と変わってますが)によるキメラサーティーンです。何かの版権モノというわけではなく、自身のオリジナル作品とのことで、シューティングゲームの自機みたいなフォルムですね。

カラーサンプルに調度良かったので制作していましたが、プライマーが先に出たので先にバーニア部分を仕上げてしまいます。

キットについての感想は置いておいて、この部分のディテールを変えて、偏平のフットバーニアLLを取り付けてみます。

使うのは、フットバーニアLLと、MJギアのLサイズ。ギアの方は基部に入れてメカメカしい感じにディテールアップします。

まぁ、極論ポンっと付けるだけでも本体側を工夫すれば見れないこともないんですが、出来ればきちんと塗り分けしてやりたいところです(そのために複数部品にしてるので)。

とりあえず、鑑賞する部分を削るのと、念のために中性洗剤で洗います。アルカリ性や弱アルカリ性の洗剤で洗うと変色しますので、かならず中性洗剤で。台所に置いてあるのはたいてい中性洗剤です。油分さえ落ちればいいので、水に少しだけいれて、がじゃがじゃやって、油分を落とします。

動かさないところは別に剥げたりしないので、洗わなくてもOK。私はいつもは洗わない。。

塗装準備

爪楊枝(出来れば竹串)に突き刺します。刺しやすいように1.5mmの穴が開いていますので、そこに差して、準備をします。この刺さったところが塗れないのですが、ここはあとでノズルのピンが通るので見えなくなる部分です。気にしなくてOK。

希釈しません

希釈せず、原液そのままをハンドピースのカップに入れて吹きます。洗浄には同社のツールクリーナーを使います。

厚く塗ったら意味ないよ!

ダブルコート1〜2回と書いてあるので、左右にハンドピースを動かして塗装するのが2回で終了です。ここが間違いやすいので注意が必要です。薄くムラなく。

ちょっとベタベタするので正解です

明言されてませんが、プライマー(いわゆるサフ含む)というものは、時間を置くごとに密着効果が減っていきます。製品によっては多分常識として書いていないのだろうと思いますが、サフェーサーの後も、10〜20時間以内に塗装した方いいとされている場合もあります。

このマルチプライマーも例に漏れず、というか置いておいてもホコリが着いたりなんにもいいことがないので、乾燥後10分くらいしたら速攻塗ってあげます。ネチャネチャするので、ホコリもかぶりやすいんですよね、以前に放置したまま乾燥機に入れていて、何回か失敗しました。

塗装はお好きに

史実や公証に沿ったものがいいと考える人もあろうかと思いますが、せっかくのキャラクターモデルなので、好きな色に塗ってしまう方が楽しいかと思います。

使うのは、白の代わりにインテリアカラー。名前で分かりにくいと思いますが、茶色がかった白、オフホワイトですね。これで外殻を塗ります。

アルティメットホワイトなど隠蔽力の非常に高いいい塗料も持ってはいるんですが、どうも安定感がでなくて、いつもちょっと灰色だったりマホガニーだったり色の入った色にしてしまいます。たぶん好みです。

インナーベルはスカーレットに。これが瓶の色だとやけに明るいなという色なんですが、塗るとまた印象が変わる色です。

ギアはニュートラルグレーIVに塗装しました。最近フレームなどは全部これで塗っています。センターのノズルピンはメッキ済みでいい色になっているのでそのまま使います。これを塗装するのが難しいのだ・・・。

仕上げはマットコート

こんな感じですかね。バーニアパーツ同士の接着には、アクアリンカーを使いました。あとこれを本体をくっつけるときには、エポキシ系の強力なやつでくっつけます。

強力プライマーとはいってもガリガリと強く爪を立てたらハゲるし、可動部にはどうしても弱かったり、塗膜のクリアランスを全く取らなくていいというわけではないです。でも、塗料のハゲにくさは上がりますね。

金属素材の場合は、もともとは色が乗りにくいのでそれがかっちり乗るようになるという側面があります。

前使ったことあるミッチャクロンはもっとつや消しになったような気がしたんですが、今回のはそうではなかったです。染めQテクノロジィ(旧テロソン)でもいろいろ出しているので、違うのを使ったのかもしれません。

\もっとガリガリできる適当なものを塗装すればよかった/