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陸上自衛隊07式-III型戦車 プロトタイプなっちん(1/35 コトブキヤ版)工作編2

「プロトタイプなっちん」の新パーツ

工作編1の続きです。

新パーツの肩のパーツについて。黒とオレンジの塗り分けをしたいのですが、関節パーツのマスキングをするのが面倒です。よく紹介される工作ですが、合わせ目にある線を反対側にも同じように入れて作業を簡単にすることにしました。

同キットの説明書より引用
説明書通りならば、黒いパーツを組み立ててからオレンジパーツを組み付けるのですが、塗装しやすい構造に変えます。

合わせ目の左右対称になる位置に線を入れます。ガイドのためにスジボリ用ガイドテープ ハード6ミリを貼ります。ガイドテープを貼る前は、しっかり貼り付けられるように削りカスを取り除くのと、皮脂を取り除きましょう。

ラインスクライバー0.08mm幅で彫りました。左が加工前。右が加工後の例です。線を深く掘るとスケール感を損ねるので、深さ0.1mmを超えないように彫ります。

棒の塗装も終えた状態

元の線の細さがわからないときは、マイクロゲージの線を当てて比較するなどして計測します。

四つ目

夜間も活躍しそうなサイバーなメカ風にしたいため、四つ目にできるパーツを3Dプリンターで作りました。イメージソースはアップルシードのブリアレオスです。ハエトリグモの位置に合わせて、目の大きさと配置を調整しました。

目の基部パーツはFUSION360を使って3Dデータを作っていますが、使い方は専門書が詳しいので割愛します。ソリッド機能しか使っていないので、丸や四角形を組み合わせる積み木の延長です。

取付部は30度切り欠く

1/35なっちんの目の追加パーツを作る場合に一つだけポイントがあります。角度を測りにくいところがあったので紹介しておきます。

目に相当する平面は、地面に対して傾斜してますので、取付面を30度切り取ると、ちょうど目が前を向くようにできました。平面そのままに設計して貼り付けると、下を向いてしまって見えなくなってしまいます。実態物の角度を調べるときはプロトラクターを使用します。

左側面からみた図です。取付面を30度切り欠くとちょうど前を向きます。

左前方からの図。

蓄光シール貼り付け

塗装後に円形の蓄光シールを貼りました。外側が2mm、内側が3mmです。貼り付けたあとに表面に紫外線硬化樹脂を盛って、凸型に透明層を作っています。が、光り方に変化はほとんどなく、表面に光沢感を出す目的です。

青く光る蓄光素材は2023年2月中旬発売予定。

耳はブレードアンテナ

映画「チャッピー」のチャッピーの耳もブリアレオスにヒントを得て、表情が付けられる耳を付けたそうです。表情付けのために「なっちん」にもブレード型アンテナを作りました。ヒートシンク風の凹凸モールドのアンテナです。2段の回転軸で回転して表情が変えられるように作りましたが、嵌合が緩いので、好みの位置にしたところで固定しました。

余録

途中写真がないものなどをまとめておきます。

太ももパーツは蓄光シールを貼るために、SPプレート6.0mmに置き換え。
6.0mmの蓄光シールを貼り、表面を紫外線硬化樹脂で覆いました。

ケーブルがプラプラするので肩に3mm穴をあけ、未使用パーツA24を使って固定できるように加工しました。付属のビニールチューブに、精密スプリング2.9mmを被せてます。
肩のバーをグレーに塗装します。円形マスキングシールSの1.6mm外枠をカットしたものがジャストサイズでした。
お尻のナンバープレートは角に軽くRがあるので円形マスキングシールS 1.0mmの外枠を四分割して角をマスキングしました。
デカールは自衛隊風に作りました。みなに いいなっちん

次は完成編です

使用キット

陸上自衛隊07式-III型戦車 プロトタイプなっちん


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