塗装のための後ハメ加工
前回、キットやM.S.Gのパーツを加工したものを使い大まかなカスタムを行ったバーゼラルドですが、今回はより細かく、一見地味ですが効果抜群な工作等を紹介します。
後ハメ工作
まずは、基本的な後ハメ工作から。
バーゼラルドの足首装甲はスネ側にハメ込む作りになっています。それぞれを塗装後にハメ込んだ場合はパーツが擦れて塗装が剥がれたりする恐れがあります。
それは避けたいので、接続軸を新造します。
足首アーマーの突起をナイフで削り取り、突起があった場所に1.0mmのドリルで穴を開けます。
2mmのプラ棒に「センタードリラー」を使って1.0mmの穴を開け、スネの裏側に貼り付けます。アーマーと脛を1.0mmの真鍮線で接続したら完成です。
横から見ると、足首アーマーの穴と、そこに挿した真鍮線が丸見えなので、最後にGLEP05の1.0mmを貼り付けたら完成です。
スネの裏側の装甲は軸部分を0.2~3mmくらいを残してカットすれば後ハメ可能です。
裏側の合わせ目を消したいのですが、この部分は接着面積がとても狭いです。ヤスリ掛け中に力のかけ具合を間違えて接着したところがパキッと割れてしまうと困るので5.0mmのプラ棒に3.0mmの穴を開けたリングを作ります。リングは割れ防止のための補強治具です。
リングを治具にしてパーツを接着
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ヤスリ等で合わせ目を処理
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治具と軸部分を切り取ったら完成
スラスター類の加工及びディテールアップ
横の溝はスミ入れのために彫り直します
バーゼラルドとこれまでのFAシリーズの機体との違いは、なんといっても”スラスターの数”です。このスラスターは金型の向きの都合で側面のディテールがやや浅くなっています。ゲート処理の過程で消えてしまったり、塗装するとさらに浅くなってしまうので、この溝を「ラインスクライバー0.08」を使って彫りなおします。
この部分のスジ彫りを未加工で塗装の工程に入ると、スミ入れをしてもエナメル塗料がうまく流れなかったり、拭き取りの段階で流したスミが全部拭き取れてしまい「彫りなおしておくべきだったか…」と後悔することがよくあります(よくありました…)
スラスターの内側をディテールアップ
スジボリに続けて、内側もディテールアップ。塗り分けしやすくするのも兼ねています。
「GLEP-03」の ”フランジリング ” と ”ディスク” を組み合わせることでキットで
一体成型になっていて塗り分けにくいスラスターの底面部分を簡単に塗り分けられるようになります。パーツごとはセメダイン「ハイグレード模型用」を使いました。パーツごとに塗装した後に接着します。
ラインスクライバーでキサギ掛け
スラスターのスジ彫りに使ったラインスクライバーですが、スジ彫り以外にも使い道があります。それがパーティングラインのキサギ掛けです。
ラインスクライバーの背中の部分のカーブをパーティングラインに沿って往復させれば、面倒がパーティングラインが簡単に処理できます。(画像のロボットの顔みたいなミニバイスは後日発売される予定です)
ハードポイントに蓋
前腕の内側、スネの内側などにあるハードポイントに蓋をします。
3.0mmのプラ丸棒をはめ込み、そこに3.0mmの「GLEP-05」を貼り付けます。
塗り分けのためのスジ彫り
胴体中央の装甲パーツの凹部分を彫りなおしてクッキリさせます。使用したのは「ラインスクライバー0.08mm」と「ラインスクライバー0.4mm」です。
スジ彫りをした内側の部分はフレームグレーで塗装します。二色で塗り分けることで、単一のパーツだったものが複数のパーツで構成されているように見えて情報量が高まります。スジ彫りを追加したので塗り分けたラインがくっきり現れます。塗り分ける色に悩んだときは、フレーム色がオススメです。
工作はここまで。あとは基本的な表面処理(ゲート処理、パーティングライン処理、ヒケ処理)をします。
次回から塗装編です。
使用キット
フレームアームズ
・YSX-24 バーゼラルド:RE
・エクステンドアームズ01〈RF-9 レヴァナントアイ拡張パーツセット〉:RE
・エクステンドアームズ07〈誘導弾 改良ホーク〉
M.S.G モデリングサポートグッズ
・ウェポンユニット01 バーストレールガン
・メカサプライ06 ジョイントセットB
・メカサプライ13 ラジエートフィンA
・プレイングベースA
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